Column
歯磨きしているのに虫歯になるのは何故だろう?
2026.08.27
こんにちは!大垣市のあだち歯科医院です。
今回は「歯磨きしているのに虫歯になるのは何故だろう?」という内容についてお話ししていきます。
「いつもちゃんと磨いているのに・・・」と思われている方は少なくありません。
しかし実際には、歯を磨いていても虫歯になってしまう人は一定数います。
「毎日きちんと歯を磨いているのに、虫歯になってしまいました。」
当院でも、このような相談を受けることがあります。
「ちゃんと磨いているのに、どうして?」と思う方も多いでしょう。
実は、虫歯は単純に「歯磨きが足りないから」できるものではありません。
虫歯を予防するためには、歯磨き以外にも知っておきたいポイントがあります。
<歯磨きだけでは、すべての汚れを落とせない>
まず大切なのは、歯磨きそのものです。
しかし、どれだけ丁寧に磨いていても、歯ブラシだけでは汚れが残りやすい場所があります。
特に、
- 歯と歯の間
- 奥歯の溝
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯並びが重なっている部分
などは、歯ブラシが届きにくい場所です。私たち歯科医療従事者でもその部分のブラッシングには普段から気を使います。
「毎日磨いている」ことと、「すべての場所をきれいにできている」ことは同じではありません。
そのため、歯ブラシだけでなく、必要に応じてデンタルフロスや歯間ブラシなどを使うことも大切です。

<虫歯は「食べ方」にも左右される>
虫歯予防というと、「甘いものを食べないこと」を思い浮かべる方も多いでしょう。
もちろん砂糖の摂りすぎには注意が必要ですが・・・
実は何を食べるかだけでなく、どのくらいの頻度で食べるかも重要です。
例えば、甘いものを一度に食べて終わる場合と、少しずつ何度も口にする場合では、歯が酸にさらされる時間が変わってきます。
ジュースやスポーツドリンクなどを長時間少しずつ飲む習慣も、注意したいところです。
「食べる量」だけでなく、「食べる回数や時間」も虫歯予防のポイントになります。
1日に3食、朝昼晩と食事をとりますよね。
間食をする場合も、何度もダラダラ食べるのではなく、時間を決めて食べることをおすすめします。
朝―間食―昼、昼―間食―晩というように、食べる時間をある程度まとめることがポイントです。
特に、晩―間食―就寝という流れは、できるだけ避けたいところです。
そうなった場合は、寝る前に歯ブラシ、フロスをしっかり行い(強く磨くことではない)、清潔にして就寝しましょうね。

<虫歯になりやすさには個人差がある>
同じように歯磨きをしていても、虫歯になりやすい人と、なりにくい人がいます。
その理由には、
- 唾液の量や働き
- 歯の質
- 口の中の細菌
- 食生活
- フッ化物の利用状況
など、さまざまな要因が関係しています。
例えば、同じように甘いものを食べていても、「唾液の量」や「フッ化物の利用状況」などによって、虫歯のなりやすさは変わってきます。
つまり、「虫歯になった=歯磨きをサボっていた」というわけではありません。
その人の口の中の状態や生活習慣によって、必要な予防方法も変わってきます。

<虫歯は「できてから治す」だけではない>
虫歯というと、「穴が開いたら治療する」というイメージが強いかもしれません。
しかし、虫歯は突然穴が開くわけではありません。
歯の表面では、食事のたびに脱灰と再石灰化が繰り返されています。
そこで、歯磨き、フッ化物、唾液、食生活などのバランスが崩れた状態が続くと、少しずつ虫歯が進行していきます。
時々自分自身や子供の歯の色が、白く濁った状態であることに気づくことありませんか?
触ると別にざらざらでも凸凹(でこぼこ)しているわけでもありません。
その白く濁った変化は、脱灰によって生じる初期の虫歯のサインであることがあります。
私たち歯科医療従事者は、日々の患者様のお口の中をチェックしておりますが、特に初期の虫歯や、脱灰がみられる歯については、管理や治療のタイミングが非常に重要だと考えています。
虫歯の位置や大きさによっては、虫歯だけを取り除くことが難しく、治療のために周囲の健全な歯質にも手を加えなければならない場合があります。
それでは本末転倒ではないでしょうか。
だからこそ、削らずに管理できる段階で見つけることが大切なのです!
当院でもお口の状態に応じて、月に1度定期的にチェックしている患者様が何人もみえます。
その中で歯ぐきの状態にはほとんど問題がないにもかかわらず、脱灰がみられる患者様もいらっしゃいます。
来院して頂いたときは都度、なるべく穴が開かないよう、ブラッシングや食生活についてのお話しをさせて頂いてます。
<「歯磨き」から「虫歯になりにくい環境づくり」へ>
虫歯予防で大切なのは、歯磨きを頑張ることだけではありません。
歯磨きで汚れを落とし、フッ化物を上手に利用し、間食の回数や時間を見直す。
そして、定期的に歯科医院でチェックを受ける。
こうしたことを組み合わせることで、虫歯になりにくい環境をつくっていくことができます。
「毎日ちゃんと磨いているのに虫歯になる」という方は、もしかすると、歯磨き以外のところに原因があるのかもしれません。
大切なのは、ただ頑張って磨くことではなく、自分の虫歯リスクを知り、自分に合った予防を続けることです。
「どうして自分は虫歯になりやすいのだろう?」
そう感じたら、一度歯科医院で自分の口の中をチェックしてみることをおすすめします。
意外な原因が判明するかもしれませんよ。

最後まで読んでくださってありがとうございました。
この内容をきっかけにお口へ関心をより高めてもらえると幸いです。
執筆者
あだち歯科医院 副院長 足立 圭亮
2014年明海大学歯学部 卒業
2019年朝日大学大学院歯学研究科 卒業 博士号(歯学)取得
2022年医療法人社団明星会 河出歯科医院勤務 (6月まで)
2022年あだち歯科医院 副院長(現在に至る)
